ｿｳﾘﾝﾒｰﾙ　No.33　　2004.9.19
９月のはじめに納骨法要がありました。イタリアの人が若松出身の奥さん（70
歳)のお骨を納めに子供達と来たのです。
カトリックのお家のお墓には洗礼を受けていないからと納める事ができず、両
親のお墓に入れてほしいとお持ちになりました。
本堂でお勤めをし、法名を紙に書いてお渡ししました。俗名と法名が違うのが
不思議だったそうですが、出家してお釈迦さまのお弟子になったから釋の一字
をいただいた名前にすると説明したら理解されました。
お家に帰ったら額に入れてお飾りするそうです。
イタリアのお骨箱は、金属製でオルゴールの箱みたいに四角できれいな茶色で
す。正面にネームプレートがついており、上のふたがねじ止めしてありました。
封印をきると税関が通らないそうで、家族の誰も中をみていないそうです。
お墓に納める前に中を見たいとおっしゃいますのでお墓の前で封印を切りねじ
をはずしてみました。中にはビニールの袋に1、2mmの砂状のお骨（というより
灰に近いです)がはいっていました。
息子さんがすこしイタリアに持ち帰って散骨したいと容器に入れました。
お骨箱は再びふたを閉め、お墓に納めました。
おときの席でこちらで準備をされた兄弟の方が、挨拶をしてくださいとお願い
しますと、英語で挨拶されました。
「妻は故郷で親戚に囲まれ幸せだが、私はイタリアで一人ぼっちで寂しい」
と涙を見せられました。そこで姪御さんに通訳をお願いし、「奥さんは仏さま
になったのです、仏さまは日本にもイタリアにもいます、決して一人ではない
のですよ」とお話しました。にっこりされましたが、本当のところどこまでお
わかりになったのか定かではありません。
私も、カトリックのおうちに仏さまはどうなんだろうと悩んでます