ｿｳﾘﾝﾒｰﾙ　No.45　　　2007.9.27

妻　智子があるとき「服買っていい？」と聞きました。
「いいよ」と返事はしましたが、ちょっとへんかなと感じました
私はひとりで服を買ってきて「これ買った」といって終わります
自分の小遣いで買うのですから断らなくてもいいと思っていました

お寺のことですと、私が住職、智子が副住職で坊守ですので
ひとつの組織として、相談しながら進めるのが当然だと思います

私たち夫婦は、個人的なことから仕事のことまでいろいろな関係
で、いろんな組織に属しています

ですから、お互いに仕事のことで相談することもありますし、
お互いの仕事を手伝うことも、ままあります。

指名されたほうが表に立って　もう一人はサポートするように
２人のチームで仕事をしているのかもしれません

ただ組織によっては内緒にしなければならないこともありますから
そのときは一人だけでということもあるのでしょうね

ですから、夫婦･家族もひとつの組織と思えば、いろんな事を相談し
許可を得るのが当然ということになるのでしょう

さて、そういうように家族を考えると、一般的に
奥さんは家庭のことを考え、旦那さんにいろいろ相談するのは
組織として当然のことになるのでしょうね

ところが、旦那さんは会社の仕事が忙しいのか夜帰ってくると
「風呂」「めし」「寝る」というだけで奥さんの相談には
耳を傾けることをしない　とよくいわれるそうです

旦那さんは会社という組織に所属しているので、家族という組織に
はいっているということに気付いていないのでしょうね

そうなると奥さんは次第に家族の組織から旦那さんをはずしてしまいます

奥さんにとって　旦那さんは、給料という名目の料金を払って、奥さんから
家族サービスを受けている「お客さん」になってくるのでしょう

そうなると、料金を払えなくなるとき（会社をやめるとき）にはサービスを
受けることができなくなる（離婚でしょうか）のではないでしょうか

会社人間といった言葉をきいたことがあります。
ひとつの組織に所属し、大事に思っているといった様子はわかりますが
人はみんな多くのつながり、いろんな組織の中で生きていることを
忘れてはいけません

仏教では、すべての存在は何ひとつとして独立した存在でなく、
互いにもちつもたれつの関係であるといい、「縁起」と呼んでいます

縁起でないといわないで、いろんな関係＝縁起があることを大切に

そして、夫婦の関係こそは一番の基本だと思います

お互いに助け合いながら、相談しながら、日々をすごしていきましょう

それにしても
こないだデジカメをこっそり買ったことを早く白状していてよかったなあ