貴婦人の復活         (智) No.107 2001/09/10

＜＜深く生きる人生　それは　目覚めて生きる人生＞＞　松扉哲雄（石川県）

▼『貴婦人』『Ｃ−５７』先日、ＴＶを見ていたら、この話を放送していまし
た。何の話かわかりますか？　そう、蒸気機関車です。昔はあたりまえのよう
に走っていた蒸気機関車。それが役目を終えて、とある小学校の校庭に飾られ
ていたのです。
　ところが、その機関車が最近、息を吹き返したのです。もう一度整備されて、
いままた、磐越西線を走る『磐越ものがたり号』として走っているのです。
　「息を吹き返した。」いや、息はずーっとついていたのでしょう。長いお休
みをとっていて、自分の周りに集まる子供達や、いろんな出来事をじーっと見
ていたのかもしれません。
　機関車に心があるとすると、一生懸命がむしゃらに自分を走らせていた日々
と、じっと回りを見ながら自分を見つめた後での今の走りには違いがあるのか
なあ。動かないでいた時をはさんで、自分の『いのち』の受けとめかたは、違
っていたのかなあと思ってしまったのです。
　私たちはどうでしょう。がむしゃらに日々をおくるだけで、自分を見つめな
おすことあるでしょうか？いつも、なにか不安をかかえ、手を休める事のない
日々。
　そんな私達に、いつも呼びかけて下さっているのが阿弥陀様です。そのお呼
び声から、私達が受けらなくてはいけないのは、『いのち』の重みなのではな
いでしょうか？生かされている私なのではないでしょうか？
『いのち』を見つめて生きることこそ、阿弥陀様のお呼び声に、答える事だと
いただいているのです。