（智）��138

＜＜念仏のひとを　摂取して　浄土に　帰せしむるなり＞＞

私は小さい頃、神社のお祭りには行くことはないよと言われて育ちました。「今日の運勢」などというのも信じる事ないよと言われていました。
ただ、それが友達との会話や遊びに多少なりとも　影響を与えていたことは確かです。
ですから、親に内緒で一人でお祭りに行ってくじを引いたりしたものです。やっぱり、友達と話が合わないというのはさびしいですものね。
「摂取」と聞くと、私達は阿弥陀さまのご本願である摂取不捨のはたらきを思います。本願のお心に反して遠ざかろうとする者までも追いかけて、誰一人としてすてることなく救おうとしてくださるお心のことです。
私たち浄土真宗の門徒は、摂取不捨のはたらきをいただき、他の仏や菩薩をたよることなく阿弥陀さまを心のよりどころとしているのです。それが、浄土真宗の特徴でもあるのです。
そのように真宗の教えをいただくと、世の中のいろんな事に惑わされません。小さいころから心の真ん中に阿弥陀さまをいただいて育ててもらった事が今となっては、とてもありがたく感じられます。
どんな時もひとりではない。いつも阿弥陀さまがいてくださる。ありがたいなあ、心強いなあと思います。自信を持って、前向きに、誠実に生かしていただきましょう。