(智)No.141
参れると思うて 参れぬお浄土へ 本願力にて往生す
(法語カレンダー３月のことば)
▽お寺に生まれ育った私は、小さい頃から「沖井さんは、お寺の子だから、
仏さまを信じて生活しているんだね。」的な事を言われてきました。
▽その言葉は、ある意味では、私に「寺の子」として「仏さま」を蔑ろにしてはいけないと言う事と、
「寺の子」としてしっかりと正しく生きていかなくちゃいけないんだ。
という気持ちを植え付けてくれたようです。
▽そうして暮らしてきていると、いつの間にか　
「私は、他の人と違って仏さまを信じる心をもっているんだ！
だから、死んでもお浄土と言う所にいくことができるから大丈夫」と思っていたんです。
▽ところが、僧侶となるための勉強を始めてみると、
なんて私は恥ずかしい心を持ってるんだろうと気づかせていただきました。
▽そのように思って生きている私は、浄土真宗のこころである「他力」の世界ではなく
「自力」の世界に生きていたんですね。
▽今月の言葉は、私にそのことを思い出させて下さいました。
慢心して「大丈夫」だと思っていた私だからこそ、
阿弥陀さまのおこころに生かされていたんですね。
阿弥陀さまのおこころの中で、自由にのびのびと生かしていただいている私なんですね。
▽「おかげさま！」と生かしていただきましょう。